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心を取り乱すことがなく、歓喜することがなく、すべてを耐える人は、真の托鉢僧である




『ウッタラジャーヤー』(抄) 第15章  真の托鉢僧15・3

悪口と殺害を征服して、堅固な牟尼は卓越した生活をすべきであり、常に彼自身を護っている。心を取り乱すことがなく、歓喜することがなく、すべてを耐える人は、真の托鉢僧である。


〈沈思黙考〉

心を取り乱さず、歓喜もせず(し過ぎず)、すべてを耐える

〈応用・適用・活用〉

真の托鉢僧が心を取り乱すことも歓喜することもないように、私も心を乱したり歓喜しすぎたりしないようにしていきたい。つまり、過剰に反応して心身のバランスを崩し、やること為すことを悪いものにしないようにしていきたいということだ。そのためにも、
  • すべてを耐える
ことが非常に重要だ。繰り返しになるが、これは単に耐え忍ぶということではなく、余計に過剰に反応しないような自分を養成していく、ということだ。ブッダが「悪口は受け取らないと相手のもとに戻る」と説いたように、反応しなければ自分が心を取り乱したり過剰に歓喜することもない(因果応報)。ゆえに、余計な感情から来る過ちを防ぐことができる。耐えるとはこのようなことかと思われる。
では、耐える、つまり忍耐・忍辱(「にんにく」)を為すにはどうしていったらよいか?それは
悪口と殺害を征服して、卓越した生活をすべき

ということだ。他への悪口を慎み、殺害を征服、つまり俗レベルでいえば相手をいじめたり傷つけたりしないようにする、ということ。そして卓越した生活、つまり簡素で規律・自制のある生活を送ることだ。生活をととのえることが感情の制御の土台となる。だからこそ、
  • 早寝早起きなど規則正しい生活を心がけよう!
  • 暴飲暴食など食生活も簡素で慎ましいものにしていこう!
  • 何か大きく強い感情が起こったら、口を閉じてゆったりと行動しよう!
  • 悪口を征服しよう!


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