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みずから痛み苦しむ彼らが、他者を苦しめている




『アーヤーランガ』第1篇 第1章 武器を知り抜いたうえで放棄すること 第6節1・6・2より

それぞれに、すっかり火が消えたように鎮まった状態(パリニルヴァーナ)について熟思しよく調べた後、すべての生物、生類、生き物、有情にとって、すっかり火が消えたように鎮まった状態でないものは不快であり、大いなる恐怖であり、苦しみである。———以上のように私は語る。生物たちは、諸方において諸方ごとで震えあがる。お前は見るがよい。そこかしこで、それぞれにみずから痛み苦しむ彼らが、他者を苦しめている。


 〈沈思黙考〉

お前は見るがよい。みずから痛み苦しむ彼ら、つまり繰り返し過ちをおかし輪廻転生の渦にずっといる者が、結局他者を苦しめている。それがそこかしこで起こっている。


〈応用・適用・活用〉

自分自身が苦しみから脱しない限り、それが意図したものにせよ意図的でないにせよ他者への暴力=ヒㇺサーは止まず、非暴力・不殺生=アヒㇺサーはなされない。自他ともに苦しみ続けてしまう。であるから、欲望を制御しつつ自分自身が幸福になるよう日常生活を送るのだ。ではどうしたら良いのか?同じ過ちを繰り返し輪廻の渦から抜け出せない理由は識別能力がないからだ。つまり「知りぬい」たうえで「放棄する」ことができていないからだ。つまり識別能力を高めればよいのだ。だからこそ、気づきが起こるような意識的な生活を送り、瞑想し、知覚力を取り戻しかつ高め、懺悔をしながら識別能力を高めていこう!






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