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勇気を否定するべきではない


 




『アーヤーランガ』第1篇 第5章 世の本質  第3節5・3・1より

世間では、誰であれおよそこれだけの、所有欲のない者がいる。そして他ならぬこれらのものに対し、所有欲がない。「ここで私が繋がりを滅ぼしたのと同じように、別の場合でも滅ぼすべきである。しかし、繋がりというものは滅ぼしがたい。それゆえに私は語るのである」と立派な人々によって正しく説かれた教え(ダルマ)がある。叡智ある者は、聡明な人々のそのような言葉を聞いて耳にした後、勇気を否定するべきではない。

 

 

 〈沈思黙考〉

「繋がりを滅ぼした」と聞いたなら、その道を進む勇気を否定するべきではない。

 

〈応用・適用・活用〉

ここでいう「勇気」はカルマを徹底的に滅ぼし放棄する修行の道を、勇気をもって歩めというニュアンスかと思うが、一般人に適用するならば、

  • 自分を苦しめているモノ・コト・ヒトなどとのつながりを勇気をもって断ち切ること

とも捉えられる。だが、これは単に何かを断ち切って自分が楽になるということではない。その何かが自分の内側の奥底にも根深いカルマとして存在しているからこそ、その苦しみや問題などがモノ・コト・ヒトという形で目に見えたり感じられたりするわけだ。自分の中にそういう要素がなければそもそもそういうことは見えないし感じないし経験しないはず。

ゆえに、何かを断ち切ることはほかならぬ自分自身のカルマをクリーンにしていくことなのだ。自分自身と向き合うということなのだ。そしてクリーンになれば『他を通じて苦しみや問題が見えたり感じたりする』ということが無くなっていく。自他ともにクリーンになっていくのだ。

切開して膿を出すようにそこには痛みが伴うかもしれない。執着や愛着があって断ち切りにくいかもしれない。でもそこで、

  • 勇気をもって断ち切り滅ぼし放棄する

のだ。だからこそ、

  • 瞑想していこう!
  • 自分をととのえていこう!
  • 感情をしずめて、優しい気持ちで断ち切って放棄していこう!
  • 自分をクリーンにしていくことが、全体をクリーンにしていくことに他ならないと諒解して、以上を実践していこう!!!


 

 









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